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Case Library Series
統合失調症ケーススタディー
~症例が導く社会復帰・QOL向上への道~

統合失調症ケーススタディー

定価 4,180円(本体3,800円+税)
版 型 B5判
頁 数 196頁
ISBN 978-4-7792-1342-7
発売日 2014年9月12日
監修 大森哲郎

在庫

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  • 内容紹介
  • 関連書籍
  • 目次

内容紹介

臨床研修には3つの柱がある。すなわち,教科書から系統的に学ぶこと,指導者や同僚から学ぶこと,そして受け持った患者から学ぶこと,の3つである。
系統的な学習の資料としては,一般的な教科書に加え,現在では臨床エビデンスや診療ガイドラインなどの役割が大きくなっている。これらは診療の基本方針や治療法の選択に関して,統計学を駆使した客観的な観点から標準的な指針を与えてくれる。
指導者や同僚から学ぶためには,所属施設における先輩医師からの直接の助言や医局内の症例検討会が最も身近な機会となる。仲間内の勉強会や地域の会合もその機会となるだろう。心理環境要因の影響を大きく受ける精神疾患では,個々の症例の詳細な検討はことのほか大切である。研修初期だけでなく生涯研鑽においても,相互の意見交換から学べることはとても多い。
患者から学ぶことの重要性はあらためて言うまでもない。初めて受け持った患者のことはいつまでも覚えているものだ。また先人たちの独創的な発見や見解はすべて患者から学んだものと言ってもよいだろう。これこそが出発点でもあり到達点ともなるのである。
これらの3つの柱は,統合失調症のように複雑な症状と多様な経過をとる疾患について学ぶ際には,特に欠くべからざるものとなる。診療ガイドライン一本槍では硬直した治療に陥る恐れがあるし,いかに熱心に臨床経験を重ねてもひとりよがりとなると独善に陥る危険性がある。
本書は,統合失調症診療の第一線で活躍している精神科医に,それぞれの得意の領域の一端を,なるべく症例に即して語っていただいたものである。若手の医師は,症例検討会に参加するつもりで,気楽に先輩医師の言葉に耳を傾けることができるだろう。ベテラン医師にとっても,なるほどと腑に落ちる指摘やハッとさせられる見解に随所で出会うことになるだろう。浅学の編者は,全編を通読してとても多くを学ぶことができた。
本書はWebサイトでも公開される計画である。気軽に聞ける経験談と症例報告として利用されることを祈っている。短い紙幅のなかに,率直な言葉で臨床経験のエッセンスを語っていただいた執筆者の皆さまに心から感謝申し上げます。

(大森哲郎「序文」より)

関連書籍

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目次

[総説編]
Ⅰ 治療計画の策定
1 急性期から回復期の治療
2 安定期治療
3 救急治療

Ⅱ 概説:抗精神病薬
1 抗精神病薬の作用と副作用の特徴と作用機序
2 臨床に役立つ抗精神病薬の薬理遺伝
3 抗精神病薬の剤型の特徴とその使い分け
4 妊娠中の薬物療法

Ⅲ 概説:心理社会的療法
1 支持的精神療法
2 認知行動療法
3 家族療法
4 リハビリテーション
5 音楽療法・絵画療法
6 認知機能リハビリテーション

Ⅳ 社会復帰への課題と展望
1 地域支援
2 退院支援
3 就労支援

Ⅴ 病気と治療の説明
1 本人への説明と病名告知
2 家族への説明
3 薬剤説明の留意事項

[症例編]
Ⅰ 早期治療のすすめ
1 ハイリスク―薬物治療を行った症例
2 ハイリスク―心理社会的治療を行った症例
3 初発エピソード

Ⅱ 子ども(小中学生)の統合失調症
1 初発
2 再燃

Ⅲ 女性の妊娠出産育児
1 妊娠から出産
2 育児

Ⅳ 慢性期からの回復
1 長期入院からの退院Ⅰ
2 長期入院からの退院Ⅱ

Ⅴ 高齢期の統合失調症
1 高齢期を迎えた患者Ⅰ
2 高齢期を迎えた患者Ⅱ

Ⅵ 多剤併用から単剤へ
1 多剤併用から単剤へⅠ
2 多剤併用から単剤へⅡ

Ⅶ 各抗精神病薬の使い方のコツ―有効症例から―
1 リスペリドン
2 クエチアピン
3 ペロスピロン
4 オランザピン
5 アリピプラゾール
6 ブロナンセリン
7 パリペリドン
8 デポ剤

Ⅷ 難治例への対応
1 クロザピン
①治療不耐性例
②治療抵抗性例
③水中毒
④触法事例
2 電気けいれん療法
①急性期
②維持期

Ⅸ 認知機能の改善
1 認知機能の改善Ⅰ
2 認知機能の改善Ⅱ

Ⅹ 特定の症状や問題への対応
1 非定型精神病
2 緊張病
3 抑うつ状態
4 自殺企図

Ⅺ 鑑別診断
1 社交不安障害との鑑別
2 中毒性疾患との鑑別
3 内分泌疾患との鑑別
4 発達障害との鑑別
5 抗NMDA受容体脳炎との鑑別
6 認知症との鑑別

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