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ファーマナビゲーター・14 活性型ビタミンD3製剤編

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ファーマナビゲーター・14 活性型ビタミンD3製剤編

シリーズ ファーマナビゲーターシリーズ
定価 3,850円(本体3,500円+税)
版 型 B6判変型
頁 数 356頁
ISBN 978-4-7792-0811-9
発売日 2012年7月23日
編集 太田博明 松本俊夫

在庫

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  • 内容紹介
  • 目次

内容紹介

ビタミンD研究はいくつかの段階を経て今日に至ってきた。第1段階はビタミンDの代謝・活性化経路の解明と活性型ビタミンDの発見であり,第2段階はビタミンD受容体の同定と作用機序の解明であったといえる。第3段階では多様な作用を示す活性型ビタミンD誘導体の開発が進み,腎性骨異栄養症,尋常性乾癬や骨粗鬆症などそれぞれに応じた作用を発揮できる誘導体の臨床応用が進んだ。そして第4段階になりビタミンDの複雑な生物作用が明らかとなり,多様な組織特異的ビタミンD受容体遺伝子欠損動物を用いた研究などにより,各組織でビタミンDが果たす役割の解明が進みつつある。
これらの歴史を背景として,本書ではまずビタミンDの代謝と作用機序を概説したうえで,その主要な作用である骨カルシウム代謝調節作用について現況をまとめていただいた。また,ビタミンDの充足度についてのわが国での検討成績を踏まえ,不足症・欠乏症の闘値について述べていただいた。さらにビタミンDの癌や免疫系,心血管系,皮膚・表皮細胞系や筋肉系などこれまでに報告されてきた骨外作用についても概説いただいた。
超高齢社会へと移行しているわが国において,骨粗鬆症は,きわめて重要かつ克服すべき疾患である。骨粗鬆症による骨折が高齢者の健康寿命に及ぼす影響は甚大であるばかりでなく,多様な疾患への罹患率や生命予後までをも脅かしている。そこで,骨強度の規定因子や骨粗鬆症の各病型における病態などを概説頂くとともに,新たに策定された「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2011年版」について触れたのち,各種の骨粗鬆症治療薬について概説いただいた。
これらを踏まえたうえで,骨粗鬆症の予防と治療におけるビタミンDの位置づけ,さらにこれまでの活性型ビタミンDに加え,新たに登場した新規誘導体エルデカルシトールの骨粗鬆症に対する骨折防止効果と治療の実際,および使用上の注意などについて述べていただいた。ビタミンDおよびその新規誘導体に関する最新情報を網羅した本書が,骨粗鬆症およびビタミンDにかかわる研究や診療に従事する研究者,学生や医療関係者の皆様の研究や診療のお役に立つことを願ってやまない。

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目次

Chapter1 ビタミンDと骨カルシウム代謝
1.ビタミンDの代謝/遠藤逸朗/松本俊夫
2.ビタミンDのエピゲノム制御を介した分子作用メカニズム/加藤茂明
3.ビタミンDのカルシウム代謝調節機構/高橋直之
4.ビタミンDの骨代謝への影響/田中 栄
5.ビタミンDの不足と欠乏/岡崎 亮
6.ビタミンDの骨外作用
(1)癌,炎症,免疫/井上大輔
(2)心血管系/小川純人/大内尉義
(3)皮膚/大黒正志/森本茂人
(4)筋肉系/鈴木隆雄
Chapter2 骨粗鬆症の病態と治療
1.骨粗鬆症の定義とその歴史的変遷/白木正孝
2.骨折と骨強度
(1)骨粗鬆症と骨折/萩野 浩
(2)骨構造と骨折/伊東昌子
(3)骨質と骨折/斎藤 充
3.骨粗鬆症の分類と病態
(1)閉経後骨粗鬆症/寺内公一
(2)男性骨粗鬆症/三木隆己/嶋田裕之
(3)ステロイド性骨粗鬆症/宗圓 聰
(4)不動性骨粗鬆症/酒井昭典
(5)関節リウマチと炎症性疾患/田中良哉
(6)CTIBL(cancer treatment-induced bone loss)/太田博明
4.骨粗鬆症の治療とガイドライン
(1)診断基準とFRAX(R)/藤原佐枝子
(2)「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2011年版」/中村利孝
5.骨粗鬆症の治療薬
(1)ビスホスホネート/森 諭史
(2)SERM/太田博明
(3)PTH/野津雅和/山口 徹
(4)ビタミンK/岩本 潤
Chapter3 骨粗鬆症とビタミンD
1.骨粗鬆症とビタミンD・カルシウム補充/上西一弘
2.ビタミンD代謝物濃度の測定と評価/三浦雅一
3.ビタミンDの適正補正量/岡崎 亮
4.ビタミンD・カルシウムの骨折防止効果/竹内靖博
Chapter4 活性型ビタミンD3製剤による骨粗鬆症治療
1.骨粗鬆症治療における活性型ビタミンD3製剤の位置づけ/山内美香/杉本利嗣
2.活性型ビタミンD3製剤の骨折防止効果/竹内靖博
3.ビタミンDの転倒防止効果/宮腰尚久
4.活性型ビタミンD3製剤の治療上の注意点/遠藤逸朗
Chapter5 新規活性型ビタミンD誘導体エルデカルシトール
1.エルデカルシトールの開発の経緯/遠藤逸朗/松本俊夫
2.エルデカルシトールの作用と薬物動態/斎藤一史/原田 卓/岡野 健/高橋文明
3.前臨床試験/渡邉隆史/福本誠二
4.エルデカルシトールの骨代謝マーカー・骨密度への効果/山内美香
5.エルデカルシトールの骨折抑制効果/萩野 浩
6.エルデカルシトールの使用上の注意点/遠藤逸朗/松本俊夫
7.エルデカルシトールと他剤との併用治療/宗圓 聰
Chapter6 Question & Answer
1.ビタミンDの推奨量が各国により異なります。推奨量とその考え方を教えてください。/岡崎 亮
2.天然型のビタミンDと活性型のビタミンD3の有効性に関する一番の違いは何ですか。/山内美香/杉本利嗣
3.高Ca血症と高Ca尿症のチェックはどのくらいの頻度で行うべきですか?投与開始から6カ月以上経過していたら,その後は不要でしょうか?/福本誠二
4.新規活性型ビタミンD誘導体エルデカルシトールのCa代謝改善効果と骨代謝改善効果を示すエビデンスはありますか?/萩野 浩
5.新規活性型ビタミンD誘導体エルデカルシトールは骨質の構造特性にも影響を与えますか?/伊東昌子
6.新規活性型ビタミンD誘導体エルデカルシトールは骨質の材質特性にも影響を与えますか?/斎藤 充
7.新規活性型ビタミンD誘導体エルデカルシトールの副作用としての高Ca血症・高Ca尿症の頻度や程度は従来の活性型ビタミンD3製剤とは違いますか?/遠藤逸朗/松本俊夫
8.新規活性型ビタミンD誘導体エルデカルシトールは転倒に対して効果が期待できますか?/林 泰史
9.「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2011年版」において,新規活性型ビタミンD誘導体エルデカルシトールの評価はどうなっていますか?/宗圓 聰
Chapter7 処方の実際
1.エルデカルシトール単独投与によって効果が認められたケース/池田 聡
2.従来の活性型ビタミンD3製剤からエルデカルシトールに切り替えて効果が認められたケース/鶴上 浩
3.エルデカルシトールをビスホスホネートと併用して効果が認められたケース/山根宏夫
4.ビスホスホネートにエルデカルシトールを追加投与して骨量増加を認めた有効例/橋本友幸
5.エルデカルシトールをSERMと併用して効果が期待できるケース/中條 悟

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