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- 糖尿病ナビゲーター[第2版]
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シリーズ ナビゲーターシリーズ 定価 5,170円(本体4,700円+税) 版 型 B5判 頁 数 474頁 ISBN 978-4-7792-0398-5 発売日 2010年9月10日 編集 門脇孝
内容紹介
「糖尿病ナビゲーター」の第1の特色は,糖尿病学の幅広い領域をカバーするトピックスそれぞれについて見開き完結で提供する辞書形式を採用している点である。ただし,従来の辞典やキーワード集などと異なり,執筆形式を統一するなかで各領域で最もエッセンスとなる情報が漏れなく盛り込まれている。第2の特色は,必要な情報を目次や索引を手がかりにどこからでも見開きで短時間で取り出すことのできるように企画されていることである。第3の特色は,各ページ左の全章見出し(インスリン分泌・作用機序,分類・診断,病態,疫学・EBM,治療,合併症),ページ下の関連事項などにより,他の項目との関連が明確になるように工夫されていることである。これにより,読者は必要性,興味や関心の広がりや全体像を理解することができるようになっている。このように,本書が「ナビゲーター」と題されているゆえんでもある。
本書の活用の仕方としては,座右に置いていただき,日々の臨床や研究の必要に応じておのおのの項目を引いていただくという読み方を想定している。また,おのおのの領域について最新の重要情報を体系的,網羅的に理解するため25~40項目程度からなる領域を通読していただくという方法もあろう。
(門脇?孝「序文」より)
目次
第1章 インスリン分泌・作用機序
/1.糖代謝調節の分子機構(総論) /2.膵β細胞の発生分化機構 /3.膵β細胞の再生機構* /4.膵β細胞の増殖機構* /5.転写因子によるβ細胞機能の調節 /6.インスリン遺伝子転写調節のメカニズム /7.インスリン分泌機構におけるグルコキナーゼの役割 /8.インスリン分泌におけるNADHシャトルの役割 /9.インスリン分泌におけるミトコンドリアの役割 /10.インスリン分泌におけるKATPチャネルの役割 /11.インスリン分泌におけるKATPチャネル非依存性経路の役割 /12.インスリン分泌におけるカルシウムシグナリングの役割 /13.インスリン分泌における開口分泌機構 /14.インスリン分泌におけるインクレチンの役割* /15.インスリン分泌における脂肪酸の役割* /16.インスリン分泌における小胞体ストレスの役割* /17.インスリン分泌におけるオートファジーの役割* /18.インスリン受容体の構造と機能 /19.インスリン受容体基質ファミリー蛋白質とその役割 /20.チロシンフォスファターゼのインスリン作用における役割 /21.PI3キナーゼのインスリン作用における役割 /22.インスリン作用とAkt* /23.インスリン作用とFoxO1* /24.インスリン作用とMtor* /25.インスリン作用とPKC /26.インスリン作用とMAPキナーゼ /27.糖輸送担体とその調節 /28.解糖系とその調節 /29.糖新生系とその調節 /30.グリコーゲン合成酵素とその調節 /31.脂肪分解系とその調節 /32.インスリン拮抗ホルモン /33.膵ラ島アミロイド蛋白(IAPP)
第2章 分類・診断
/1.糖尿病の分類と病期 /2.1型糖尿病の成因と分類 /3.1型疾患感受性遺伝子(HLA) /4.1型糖尿病の疾患感受性遺伝子(HLA以外) /5.1型糖尿病発症とサイトカイン /6.1型糖尿病と膵島自己抗体 /7.1型糖尿病の動物モデル /8.2型糖尿病の成因と病態 /9.2型糖尿病のインスリン分泌異常 /10.2型糖尿病のインスリン抵抗性 /11.2型糖尿病遺伝子 /12.2型糖尿病発症の環境因子 /13.倹約遺伝子 /14.2型糖尿病のモデル動物 /15.遺伝子操作による糖尿病関連モデル動物 /16.インスリン遺伝子異常症 /17.グルコキナーゼ遺伝子異常 /18.ミトコンドリア遺伝子異常 /19.インスリン受容体異常症 /20.MODY /21.Wolfram症候群 /22.肝疾患に伴うもの /23.膵疾患に伴うもの /24.内分泌疾患に伴うもの /25.薬剤誘発性糖尿病* /26.新生児糖尿病,新生児低血糖症* /27.糖尿病の診断基準 /28.糖尿病の診断基準の国際比較 /29.耐糖能異常(IFG,IGT) /30.メタボリックシンドロームの診断基準* /31.肥満(症)の診断基準と分類* /32.経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)と血中インスリン反応 /33.尿中,血中Cペプチド値(グルカゴン負荷試験を含む) /34.インスリン抵抗性の指標 /35.クランプ法を用いたインスリン抵抗性の評価* /36.MRSを用いたインスリン抵抗性の評価*
第3章 病態
/1.糖代謝調節における臓器間のクロストーク /2.内蔵脂肪蓄積の病態と代謝異常発症メカニズム /3.アディポカインとその異常 /4.肥満の遺伝素因 /5.食欲調節のメカニズム* /6.エネルギー代謝における中枢と末梢のクロストーク* /7.脂肪細胞分化 /8.脂肪萎縮症* /9.レプチン* /10.グレリン* /11.インクレチン(全身作用)* /12.PPARα /13.PPARδ* /14.PPARγ* /15.SREBP* /16.Sirtuin* /17.AMPキナーゼ* /18.β3アドレナリン受容体 /19.UCP /20.脂肪組織の炎症・酸化ストレス* /21.M1/M2マクロファージ* /22.TNFα /23.MCP-1* /24.FFA /25.PAI-1 /26.アディポネクチン /27.アディポネクチン受容体* /28.糖毒性 /29.脂肪毒性 /30.低血糖の成因と病態* /31.インスリン自己免疫症候群* /32.インスリン抗体による病態 /33.暁現象とSOMOGYI効果 /34.糖尿病に合併した高血圧の病態 /35.糖尿病に合併した高脂血症の病態 /36.小児・思春期糖尿病の病態 /37.妊娠糖尿病の病態 /38.高齢者糖尿病の病態
第4章 疫学・EBM
/1.糖尿病の疫学―全国的動向 /2.糖尿病の疫学―地域Studyの結果から /3.糖尿病の疫学―国際比較 /4.糖尿病診療に関するエビデンスの見つけ方 /5.糖尿病合併症の疫学―JDCS /6.糖尿病血糖管理のエビデンス―DCCT,DCCT/EDIC /7.糖尿病血糖管理のエビデンス―Kumamoto Study /8.糖尿病血糖管理のエビデンス―UKPDS,UKPDS follow-up study /9.血糖管理による糖尿病大血管症抑制の試み―ACCORD,ADVANCD,VADT* /10.糖尿病統合治療のエビデンス―Steno-2* /11.1型糖尿病予防のエビデンス /12.2型糖尿病予防のエビデンス /13.糖尿病食事療法のエビデンス /14.糖尿病運動療法のエビデンス* /15.経口血糖降下薬治療のエビデンス* /16.インスリン療法のエビデンス /17.糖尿病と合併した高血圧のエビデンス /18.糖尿病と合併した高脂血症のエビデンス* /19.糖尿病網膜症のエビデンス /20.糖尿病腎症のエビデンス* /21.糖尿病神経障害のエビデンス* /22.糖尿病大血管症のエビデンス* /23.J-DOIT1* /24.J-DOIT2* /25.J-DOIT3 /26.糖尿病の診療ガイドライン* /27.ADA/EASDの糖尿病診療ガイドライン /28.SDM(段階的糖尿病管理法)* /29.JDCP study /30.糖尿病の医療経済 /31.糖尿病とQOL /32.糖尿病の遺伝子診断・治療と生命倫理* /33.日本の糖尿病対策*
第5章 治療
/1.糖尿病の治療目標 /2.血糖コントロール指標―HbA1C /3.血糖コントロール指標―1.5-AG /4.血糖コントロール指標―グリコアルブミン /5.食事療法の実際の進め方 /6.Glycemic Index /7.低蛋白食 /8.運動による血糖コントロールのメカニズム /9.運動療法の実際の進め方 /10.特定健診・特定保健指導* /11.経口糖尿病薬の特徴と使い分け /12.スルホニル尿素薬 /13.速効性インスリン分泌促進薬 /14.α-グルコシダーゼ阻害薬 /15.ビグアナイド薬 /16.チアゾリジン薬* /17.インスリン製剤* /18.インスリン投与法のアプローチ /19.CSII /20.インクレチンをターゲットとした治療* /21.ケトアシドーシスと高血糖高浸透圧症候群 /22.乳酸アシドーシス /23.清涼飲料水ケトーシス /24.治療に伴う低血糖 /25.患者教育 /26.血糖自己測定(SMBG) /27.持続血糖モニター(CGM)* /28.糖尿病治療における心理・行動学的介入 /29.糖尿病療養指導士 /30.膵臓移植 /31.人工膵島 /32.再生医学に基づく糖尿病治療 /33.膵島移植* /34.肥満・糖尿病の外科治療* /35.糖尿病に合併した肥満の治療 /36.糖尿病に合併した高血圧の治療 /37.糖尿病に合併した脂質異常症の治療 /38.小児・思春期糖尿病の治療 /39.糖尿病合併妊娠の治療 /40.高齢者糖尿病の治療
第6章 合併症
/1.糖尿病血管合併症の成因とその分子メカニズム /2.ポリオール経路 /3.AGE /4.酸化ストレス /5.PKC /6.合併症遺伝子 /7.糖尿病合併症の病理 /8.PPARと糖尿病合併症 /9.脂質代謝異常(酸化LDLを中心に) /10.アディポネクチンと糖尿病合併症* /11.低酸素と糖尿病合併症* /12.糖尿病網膜症 /13.VEGF /14.光凝固療法 /15.糖尿病腎症の病態と治療 /16.糖尿病腎症の形態的アプローチ /17.アンジオテンシンII受容体拮抗薬 /18.透析療法 /19.糖尿病ニューロパチーの病態と治療 /20.糖尿病自律神経障害 /21.糖尿病足病変 /22.糖尿病と動脈硬化 /23.糖尿病と脳卒中 /24.糖尿病と心筋梗塞*追加項目